人間の消化時間が大体3〜4時間と言われていますよね。
では、胃酸が強いとされる犬だと、何か食べた時に消化されるまでの時間はどのくらいかかるのでしょうか。
この記事の目次
犬が食べ物を食べた時に必要とする消化時間

諸説バラバラなので、いくつかの説をまとめていきましょう。
- 2〜3時間説
- 4〜5時間説
- 6時間以上説
他にも12時間以上かかるだとか、24時間とかいう意見もあったりと、どれが本当なのか一見するとわかりません。
ホント、どれが犬の正しい消化時間なんだよーって感じですね。
消化時間に関するヒントは散歩にあり?
犬の老若男女問わず死因の1つとして挙げられる胃捻転っていう症状。
胃捻転は食後の激しい運動や、大量に食事を取った時に起こりやすいと言われています。
胃捻転が起きずらくするためには、食後の1〜2時間ほどは犬を休ませて欲しい、というように言われているんですね。
つまり、1〜2時間は胃の中に食べ物が滞在している、というのは確定させて問題無いってことです。
だから、最初に箇条書きで示した2〜3時間説に関しては、ちょっと怪しいのではないか。
というように、考えられますね。
では、それ以外の消化時間が正しいのかというと難しい
例えば、4時間経っても固形物で残るワンコや、2時間でもドロドロになるワンコもいますし、日によってバラバラなワンコもいます。
消化時間にバラつきが出たり、長時間かかるようなワンコであれば、2つの原因が考えられますね。
1つは食べている物自体が原因であること。(すぐ下に消化時間が長くなる食べ物を箇条書きしておきます。)
もう1つは年齢や消化・分解するために使われる胃酸が弱っている可能性ですね。
犬が長い消化時間を必要とする食べ物とは
- 骨
- 穀物
- 野菜
犬が食べであろうものとしては、主に骨、穀物、野菜の3つが長い消化時間が必要となる物ですね。
骨を食べさせることは危険なため絶対にありませんが、粉砕された骨であれば危険は少ないので、ここに出しました。
これら3つの食材を摂った場合は、比較的そこそこの消化時間が必要となるでしょう。
理由としては、骨以外は犬の消化に合わないからですね。
雑食寄りではありますが、犬は肉食に傾いている動物ですので、すり潰さなきゃいけない穀物・野菜は苦手なのです。
それに小腸でエネルギー化するには腸内細菌による手助けも必要で、これがまた時間がかかるし、腸も長くなくてはいけません。
だから、どうしても長時間の消化になるし、穀物と野菜が多すぎれば吸収不足になりがちになるのです。
うんちの固形物化や、腸内環境安定のために多少は必要なのですが、食事の大半を野菜や穀物で占めると消化不良に陥りやすいので注意してください。
むしろ、穀物は犬に不要な食べ物なのですけれどね。
年齢や胃酸が不足することで起きる消化時間の長期化

消化不良を起こしやすい老犬には、消化しやすい水分比を高めたウェット・セミモイストのドッグフードが売られていますよね。
犬も年齢を重ねたら、私たち人間と同じく体の機能が低下していく証拠とも言えるでしょう。
年齢によって引き起こされる消化不足は仕方ありません。
しかし、まだシニア犬と呼ばれるようなライフステージに犬が立っていない場合は、栄養不足による胃酸や酵素不足が考えられます。
胃酸不足が考えられる原因の1つとして、実はナトリウムつまりは塩分不足があるんですよ。
犬に塩分は不要って言われているのですが、不必要に削ってしまうと胃酸不足をはじめ、体重減少、倦怠感などが出てしまうのです。
ただし、ナトリウムを過剰に与えてしまうと危険な側面もありますので、コチラの記事を参考にして注意するようにしてくださいね。
⇒犬に与えるナトリウムが多いと体にどんな影響を与えてしまうのか?へ
またタンパク質が不足している場合も、消化不足になるんですよ。
実は、タンパク質って筋肉や体の構造を司る以外にも、胃酸や小腸で分泌される多くの消化酵素の元になっています。
タンパク質の分解酵素ってペプシンとか複数ありますが、タンパク質を分解する酵素は全てタンパク質で出来ているのです。
食事に関して調べないと、意外と知られていなかったりするんですよね、この辺り。
だから、かなりの高齢の老犬(13歳以上)でないのなら、ナトリウムをはじめとしたミネラル不足や、単純にタンパク質不足を疑ってください。
最後に付け足しっぽくなりますが、単純に食べすぎた場合も消化時間は長くなるのも忘れずに。
まとめ
消化時間に関しては不明瞭ながら、人間よりは少し長めに見ておくのがベターな選択となりますね。
時間としては7,8時間くらいの感覚でしょうか。
それでも消化不良を起こす場合で、病気は否定、年齢もかなりの高齢じゃないのなら、隠れた栄養不足が原因であると考えられます。
栄養不足の場合は、利用しているドッグフードの見直し、手作り食であれば食材の栄養素を調べつつ作ってあげましょう。
さらに、消化に時間のかかる食材である穀物を取り除き、野菜は必要量のみで留めるようにすれば問題は徐々に解決していくはずです。
手間がかかりますが、愛犬の健康のために消化時間に悩んでいるのであれば、様々な観点から見直しを図ってみてください。
犬の消化しやすい食材を豊富に使っているモグワンというドッグフードがあります。
タンパク質に比重を置きつつ、栄養バランスの取れた総合栄養食となっているため、ドッグフード選びに悩んでいるのであれば利用を検討してみてください。