愛犬が食べている餌に好き嫌いを示すことは珍しいことではありません。では、好き嫌いが起こってしまうのは、何が原因となっているのか。そして、解決方法は、どうしたらいいのか。
その鍵は、実は「ニオイ」にあるんです。
この記事の目次
愛犬が餌に好き嫌いを示す
- 甘やかしによるもの
- 行動量とのリンク
- フードに飽きた
- 体調が優れない
これらが主に餌に好き嫌い(のように見えるだけ)があると、飼い主であるあなたに感じさせてしまう原因です。中には、元気はあるが食べないタイプもいます。
元気はあるが食べないタイプは、体の燃費が非常に良い省エネタイプ。食べるのは元気の証と言いますが、それが犬にも当てはまるわけではありません。
このタイプは、食費が抑えられるからラッキー、と考えるといいですよ。人間も1日1食の人がいるように、犬も1日0.5食〜1食、2日に1食などの個体差があることを理解しておきましょう。
1.しつけの甘やかしによるもの
最も多いのが、しつけの甘やかしですね。食べないことに心配した飼い主がおやつを与えてしまった時。犬は賢い生き物ですから、駄々をこねると美味しいものが出てくる、と覚えてしまいます。
よし、じゃあ今日もご飯を食べないで、美味しいおやつを沢山もらうぞー!と意気込むわけです。あなたは愛犬の策略にまんまと乗せられてしまっているということですね。
小型犬の愛くるしい表情と瞳に落とされる女性の飼い主に、このようなケースがよく見受けられます。また、子供のいる家庭でも起きがちなのがこのタイプの特徴ですね。
対策としては、餌を1回出して10〜15分くらいしたら片付ける。1〜2時間後に再度繰り返して、これしか君が食べられるものはありません、と犬に伝えるのが解決策です。
そうなれば、嫌でも犬は出された物を食べるようになっていきます。ボスは犬ではなく、飼い主である『あなた』なのですからね。それを知らしめてあげましょう。
2.行動量とのリンク
行動量が少ない犬は、室内犬に多くありがち。こちらは、暇を見つけては構ってあげたり、外へ散歩に連れ出すことで食事を摂るようになるケースが多いです。
一日中眠りこけている犬というは聞いたことはありませんが、運動不足の自覚があるならば積極的に外へ連れ出したりしてください。目一杯運動して帰ってきたらガツガツと食べるという犬は、珍しいものではありませんからね。
3.フードに飽きた
極論を言えば、犬に同じ食事を与え続けても問題ありません。与える食事の栄養バランスと栄養価が整っていれば良いわけですから。しかし、犬も人間と共に暮らしてきたとは言え、自然で色々な物を食べてきました。
だから、少しは別の食べ物を食べたくなると考えるのも不思議ではありません。その対応策としては、後述する『ニオイ』が関連してきます。
4.体調が優れない
体調が優れない場合やその日の行動量が少ない場合は、餌を出しても食べない傾向にあります。体調が優れないのは飼い主であるあなたが見抜いてあげないといけません。
食べないで元気なら良いのですが、元気も無くぐったりしている場合は獣医師さんの元に連れて行くようにしてください。
どうしても、今のフードを食べて欲しいなら「ニオイ」で解決
シニア犬に与えるドッグフードの項目で触れたのですが、犬は食べ物の『ニオイ』で食べられるか判断しています。つまり、犬にとってニオイが良い物は美味しい物、ということですね。
そのために行えるのが、生肉や少しだけ手を加えたお肉、あとはフルーツを少し添えること。ふやかしても良いのであれば、和風だしや鶏ガラスープなどで手を加えるのも良いでしょう。
ただ、気を付けてほしいのは和風だしや鶏ガラスープは、原材料からだしを取るようにして下さい。かつお節や煮干し、手羽元や鶏ガラ自体を使うということです。
オススメとしては、手羽元を犬も食べられる野菜と茹でて、35〜40度まで冷ましたスープを掛けてあげること。ニオイに釣られて、ガツガツと食べてくれるようになります。
これもしつけと同じく気を付けて欲しいのですが、あまり多用しすぎると犬がこの食事ばかりを求めてきます。それに、柔らかすぎる物を食べさせ続けると歯石が溜まる原因となります。
そうならないためにも、しつけはしっかりと行っておいてくださいね。
新しいフードを購入するかは、その後でOK
それでも食べない時は犬の新しい好奇心をくすぐるようなドッグフードを購入するのが良いでしょう。ニオイが強いドッグフードというのは、良質な動物性タンパク質と動物性脂肪が含まれているものです。
人間の鼻だと、動物臭いと思う物が犬にとっては、最高のご馳走だったりします。だから、新しいドッグフードを購入する際は、原材料に○○ミート、穀物・小麦が使われていない物を選んで下さい。
それらは犬の体にもよくありませんからね。あと、ドッグフードを切り替える時は一気に替えるのではなく、20〜25%の比率で時間を掛けてゆっくりと切り替えていって下さい。
今までの食事に慣れてしまっていた腸の腸内環境のバランスが崩れ、下痢や吐き戻しを引き起こしてしまう恐れがあります。大体、2週間ほどすれば100%新しく買ったドッグフードに切り替えられるでしょう。
犬も食事に煩い現代になりましたが、第一に必要なのはしつけです。しつけをしっかり行って、それから対策を考えてみてくださいね。