犬でも悩まされ飼い主が多くなり始めた糖尿病。
では、最近話題になっているモグワンは、糖尿病を患っている犬にも食べさせていいのでしょうか。
モグワンの成分一覧から食べても良いか、それとも悪いのか。
ということを詳しく解説してあります。
この記事の目次
糖尿病の犬にモグワンを食べさせてもいいのか?

答えから言うと、療養食としては向かないドッグフードですね。
療養食にしようとすると非常に難しい話になってくるので、少し成分の話を絡めてしていきましょう。
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モグワンの成分一覧
粗タンパク質 28% 粗脂肪 12% 粗繊維 3% 粗灰分 8% 水分 8% オメガ6脂肪酸 1.63% オメガ3脂肪酸 1.29% エネルギー 344cal/100g 出典:モグワン栄養成分一覧より
さて、この中で足りていないのが炭水化物(糖質)の表記ですね。
そこで、炭水化物(糖質)の数値を出してみたいと思います。
モグワンの成分表示に足らない炭水化物(糖質)の計算方法
今回は成分表示から求める方法と、エネルギー(cal)から求める方法を計算してみますね。
成分表示の%表記のみから求める式
粗炭水化物=100-28-12-3-8-8=41%
成分表示から出したのは、全ての成分分析値を100%と仮定し、そこから解析されている全ての数値を引いた値です。
つまり、成分表示から出されたのは41%が粗炭水化物ですよ、ということですね。
エネルギー(kcal)から求める式
344=(28+X)×4+(12)×9
344=112+4X+108
124=4X
X=31.0
エネルギーから粗炭水化物を求めた場合は31.0という数値になります。
しかし、成分表示の%表記のみで出した41.0%と比べると差が激しいですね。
では、どちらがより正しいのかとなると、カロリーからの逆算式のほうが正しい数値に近くなります。
以上の計算から、モグワンの炭水化物は100g当たり31.0gくらいは含まれる、というように結論付けることができました。
追記
気になったので実際にメールで聞いてみた所、成分表示での計算で返答がきました。
ただ、そうなるとカロリー計算した時とのズレが激しいため、間をとって中間くらいと考えるのがベストでしょう。
改めると、糖尿病の療養食目的でモグワンを食べさせるのは好ましくない

すでに糖尿病を患ってしまっているのであれば、モグワンを食べさせるべきではありません。
というのも、犬の糖尿病は血糖値を下げるインスリンを出す膵臓が働かない1型と、働くけど体に効きにくい2型に分かれます。
あなたの愛犬がどちらの属しているかはわかりませんが、すでにインスリンの働きが弱い場合は、糖質は少ないほうが良いです。
モグワンは凄く良いドッグフードなのですが、糖尿病用の療養食として作られているわけではないため、糖尿病になっているワンちゃんには与えないようにしましょう。
一方、元気ハツラツなワンちゃんであれば、ビタミン・ミネラルも添加され、かつ高タンパクで、元気な体をさらに元気にしてくれるドッグフードです。
糖の吸収を遅くするサプリなどを使えば、モグワンを食べさせられるのでは?
サプリメントなどで糖の吸収を遅くする、と表現する広告とかありますね。
確かに、多少なりとも効果があるかもしれませんが、糖尿病をすでに患っている場合には無駄でしょう。
なぜなら、あくまでも「糖の吸収を遅くする」だけであって、「糖の吸収を抑える」というわけじゃないからです。
「遅くする」と「抑える」じゃ意味合い的に全く違いますよね?
さらにいえば「糖を体の外へ排出」となれば、医療系に分類されます。
医療系に分類されると、ネットでは販売できなくなるので、絶対に表現として使われることはありません。
言葉のマジックのように感じますが、このような微妙な表現の違いって結構見かけます。
だから、糖の吸収を遅くするとかいうサプリメントを購入しようとしているのなら、止めておきましょう。
糖の吸収を遅くするサプリメントを買うよりも、犬の病気の本や手作り食で知識を付けるほうが有意義ですよ。
炭水化物に関する正しい知識の記事
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まとめ
残念な結果かもしれませんが、愛犬が糖尿病をすでに患っているのなら、モグワンより手作り食にしていきましょう。
ただし、手作り食には手作り食のデメリットも存在するため注意が必要です。
⇒犬のために愛情を込めた手作り食が危険な食べ物に変貌するワケへ
一方、糖尿病になっておらず将来的に防ぎたいな、と考えているのであればモグワンを利用する。
もしくは、その他のドッグフードで粗炭水化物を割り出すか、表記されているもので数値が低めなものを選びましょう。
モグワンの評価と同会社のカナガンとの違いを比較した記事